ノジュール7月号
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青森県南西部(西にし目め屋や村・鰺あじヶが沢さわ町・深浦町)と秋田県北西部(藤里町・八はっ峰ぽう町・能の代しろ市)にまたがり、約13万haにも及ぶ広大な山域を広げる白神山地。ブナを中心にミズナラやサワグルミなどの落葉広葉樹で構成される白神山地の森は、アオモリマンテマ、シラカミクワダタ、ツガルミセバヤなどの希少種をはじめ約470種を数える植物や、ツキノワグマ、ニホンザル、ニホンカモシカ、クマゲラ、イヌワシなどの貴重な動物を育み、山から生活の糧を得るマタギなど、人の営みとも大きな関わりを持ってきた。そして、ほとんど人の手がつかないまま残り、しかも世界最大規模で広がるブナの原生林(16・971ha)は、平成5年12月に、屋久島とともに日本で初めてユネスコの世界自然遺産に登録されている。 原則として人の手を加えず、本来の自然がそのまま保存される世界自然遺産の核心地域は、古来の登山道のみが入山の方法で、一般の人がこの山域に立ち入ることは、ほとんどできない。しかし、その周囲の緩衝地域にあり、最も白神山地の自然に触れ合える場所として人気を集めているのが西目屋村の暗あん門もんの滝歩道コースである。 暗門の滝歩道コースは、JR奥羽本線の弘前駅からバスで1時間30分のアクアグリーンビレッジAアンモンNMONが出発点だ。東京方面から向かう場合は、早朝の東北新幹線■秋田県藤里町岳岱自然観察教育林文:村田正博 写真:小松ひとみ、村田正博世界に誇る手つかずの大森林豪快な滝とブナの木立を歩く13nodule 2012 Julyブナの幼樹から成木まで観察ができる教育林は森林浴にも最適大館能代空港から車で約1時間20分■問合せ 白神山地世界遺産センター藤里館☎0185-79-3001

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