ノジュール8月号
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大手航空会社では、ボーイング747-400(ANAのみ)、777、767などの大型機・中型機を中心に使い、1便あたり270〜565席となっているのに対し、LCCでは小型機での運航がメイン。日本のLCCは3社ともエアバスA320を採用し、1便あたり180席となっている。LCCは座席幅が狭いなどのデメリットもあるが、国内就航に合わせてすべて新品の飛行機を調達していることから、ピカピカの飛行機に乗れるという魅力もある。 大手航空会社は羽田空港、LCCは成田空港からの発着となる点が最大の違い。羽田空港は東京モノレールや京浜急行などで浜松町や品川から最速20分弱でアクセスでき、モノレールは日中5分間隔、京浜急行も日中10分間隔で利用できる。一方で成田空港は京成スカイライナーが一昨年に新ルートになり、日暮里〜空港第2ビル駅を最速36分で結んでいるが、JRの成田エクスプレスを含め、本数が少ない上に(居住地にもよるが)遠い点がマイナス。 大手航空会社の機内では飲み物が無料で提供され、オーディオサービスも楽しめるが、LCCではすべての機内サービスが有料となる。また、エコノミークラスのみしかないLCCに対し、大手航空会社ではプレミアムクラス(ANA)などの上級クラスも設置(28ページ参照)。マイレージプログラムや多頻度会員向けのラウンジサービスも大手航空会社にしかないサービスのため、旅行に付加価値を求める人なら大手航空会社のほうが断然満足度が高い。 運賃的には多少高くついても、空の上では優雅な気分を味わいたい!という人は、迷わず大手航空会社を選ぼう。また、ビジネス出張など時間に制約がある場合や、スピーディーな旅行をしたい人にも余計なストレスがなくていい。特に欠航や遅延時の対応の違いは大きい。便数が豊富なので利用者の予定に応じて好きな便を選べ、旅に対する相談や、何かあった場合のサポート体制も盤石なので、いつも安心感をもって旅ができるのが大手航空会社の一番の強みだろう。 時間に余裕があって、とにかく安く旅に出かけたい!という人にはLCCはうってつけだ。また、家族旅行などで人数が多い時もLCCは強い味方となる。空席があれば直前でも安く買えるので、急に休みが取れたときには運賃を調べ、安い値段で行ける場所を旅行先に選ぶ、といった新しい旅行スタイルも生まれる。「空飛ぶバス」と呼ばれるLCCらしく、電車やバス感覚で気軽に旅行に出かけたり、定期的に帰省してみよう、と思わせてくれるのもメリットだ。アクセスは羽田のほうが便利A320で統一するLCC各社大手のホスピタリティに軍配空港機体サービスこんな時は大手航空会社を選びたい!こんな時はLCCを選びたい!VS.※紹介した運賃は平均的なもので、時期や便によって変動します23nodule 2012 August羽田空港は国内線ターミナル駅からチェックインカウンターへのアクセスもスムーズだLCCはエアアジア、ジェットスター、ピーチの3社ともA320だけで運航飲み物のサービスや客室乗務員のきめ細やかな対応は大手航空会社ならでは

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