老後に備えるあんしんマネー学 第63回
さまざまな情報が飛び交うなか、老後資金に不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
お金を上手に管理して、老後を安心かつ心豊かに暮らすための、備えのマネー術を紹介します。
50代からの保険の見直し
この先、必要な保障を考える
年金生活に入ってからも無理なく、必要な保障を得るためには、50代での保険の見直しが重要です。そこで今月は、50代からの保険の見直しについて考えます。

死亡保障は子どもの成長に
合わせて減額の見直しをまずは死亡保障から。死亡保障は自分が亡くなったら、家族が困らないように加入するのが基本です。お子さんのための保障のニーズは、妊娠中が一番高く、お子さんの成長とともに低下します。養育期間が、徐々に短くなるからです。そしてお子さんが社会人になった時点で、お子さんのための死亡保障は不要になるのが一般的です。
ただし、お子さんを育て上げた後でも、貯蓄が少なく老後資金に不安がある場合は、配偶者のために終身タイプの死亡保障を確保しておいたほうが安心です。配偶者が亡くなると年金が減るからです。
50歳以降、新たに終身タイプの死亡保障を確保するには、退職金や老後資金の一部を使って、一時払いで終身保険に加入するのが現実的。年金生活での月払いはおすすめできないからです。
医療保障は入院、手術、先進医療に絞るのが合理的次は、医療保障についてです。医療保障で、気にすべきは保障期間。80歳などの一定年齢で終わるのか、終身保障なのかが重要なポイントです。特に平均寿命の長い女性は、80歳を超える方が多くなっているので、できるだけ終身タイプの医療保険に加入しておきたいところです。
とはいえ、50歳以降で終身タイプの医療保険に入る場合、保険料の負担が大きくなり過ぎないように、保障内容は抑え気味にしましょう。入院(1日5000円程度)と手術の保障に加えて、先進医療の保障の3つに絞るのが、保険料負担の面からおすすめです。
がんの保障は抗がん剤に絞ると保険料を抑えられるすでに医療保険に入っているけれど、がんの保障も付けたい場合は、抗がん剤治療に手厚いがん保険に加入する方法があります。がんでの入院は医療保険から入院給付金が支払われるため、がん保険に入院保障は付けず、抗がん剤やホルモン剤などの治療に絞ると、保険料を抑えられます。
実際のところ、がんの治療で長期に及びがちなのは、抗がん剤の治療。抗がん剤を投与している間は、保険診療なら月に10万円、自由診療なら月に20万円などの給付金が受け取れるがん保険があります。保障を抗がん剤などに絞ると、保険料も抑えられるので、がんに備えたい方は検討するとよいでしょう。
はたなか まさこ
ファイナンシャルプランナー。
新聞・雑誌・WEBなどに多数の連載をもつほか、セミナー講師、講演を行う。
「高齢期のお金を考える会」「働けない子どものお金を考える会」などを主宰。
『知識ゼロでもきちんとわかる!お金のしくみ』(西東社)など著書多数。
