人気の特集

“映えスポット”を探しに
三浦海岸からマグロの街・三崎へ

三浦半島【神奈川県】

文=坂本真由美 写真=松井康一郎

東京から近いのに、圧倒的な自然が楽しめる三浦半島。
潮の香りが鼻をくすぐり、風を受けながら自転車ですいすいと、おしゃれな三浦海岸から懐かしくも新しい三崎まで。
三浦半島ならではの、海の幸も待っています。

三浦海岸駅から海はすぐ
人のいないビーチでのんびり
神奈川県・三浦半島は変化に富んだ地形が広がり、サイクリストに人気のコース。みうらレンタサイクルでは、京浜急行最南端駅の三崎口駅とその隣駅の三浦海岸駅、そして三崎港(うらりマルシェ)、城ヶ島(返却のみ)、長井(ソレイユの丘)で、電動アシスト自転車を貸し出している。三浦市内は眺めがよい分坂道が多いので、電動アシスト自転車が断然便利。別途料金500円が必要だが、乗り捨て(貸し出しとは異なるポートに返却すること)も可能だ。

今回は三浦海岸駅で自転車を借り、三崎港を経て城ヶ島へ。三崎港で自転車を返却して効率よく自転車旅を楽しむ。実は、京浜急行では電車・バスの乗車券と食事、アクティビティが付いて、品川駅から3750円〜4250円(デジタルきっぷ)というお得なきっぷ「みさきまぐろきっぷ」を販売。みうらレンタサイクルもアクティビティの一つとして利用でき、平日なら1日利用が可能だ。

みうらレンタサイクル三浦海岸駅ポートから三浦海岸までは3分もかからなかった。海水浴シーズン前の三浦海岸は、歩いている人もまばらでとても静かだ。海を目の前にしたときの開放感からか、自然と口角が上がる。曇り空だったが、海はきらめき、吹く風は爽やかで、気持ちがいい。ポケットからスマホを取り出し、シャッターを切った。

三浦のおしゃれカフェから
懐かしくて新しい街・三崎へ
国道134号を5分ほど走ると、BEACHEND CAFE に着く。三浦産の野菜と海の幸をカジュアルフレンチで提供するレストランだ。テラス席もあり、眼前には海が広がる。入り口の近くには野菜を販売するコーナーがあった。海沿いを走っているとつい忘れてしまうが、三浦は農業も盛んで内陸には畑が広がっている。キャベツやダイコンは全国的にも有名で、温暖な気候を生かした露地野菜の栽培が盛んな地である。

実はデザートやドリンクも地元の素材を使っている。横須賀の卵を使ったプリンや、小網代〈こあじろ〉のはちみつをかけるフレンチトースト。三浦野菜のベジタブルジュースでのどを潤し、ひと休みした。魚モチーフの缶がかわいくて、思わず手に取ったクッキーはおみやげに。

海沿いを走りながら三崎を目指すルートもあるが、今回は内陸の県道26号を走ることにした。三崎港まではカーブの少ない一本道。多少のアップダウンはあるものの、ゆるやかな坂道なので走りやすい。

三崎港は懐かしい雰囲気のある港町だ。港の周辺を走っていると、石造りの蔵や昭和レトロなデザインの民家がふいに現れる。

そして、三崎といえばなんといってもマグロ! おみやげを選ぼうと、うらりマルシェに立ち寄った。マグロを販売する店が多く、尾の身というマグロの尾を輪切りにしたものや、ホホ肉、カマなど希少部位がずらり並んでいる。宅配便で送ることもできる。

うらりマルシェの前岸壁には、城ヶ島渡船さんしろや、半潜水式観光船にじいろさかな号が発着している。デッキのベンチに座り、さまざまな船が行き来する様子を眺めるのも楽しい。

(ノジュール2024年6月号からの抜粋です。購入希望の方はこちらをご覧ください。)

ご注文はこちら