老後に備えるあんしんマネー学 第55回
さまざまな情報が飛び交うなか、老後資金に不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
お金を上手に管理して、老後を安心かつ心豊かに暮らすための、備えのマネー術を紹介します。
キャッシュレス決済を
活用していますか?
キャッシュレス決済が個人で使えるようになったのは、「FeliCa〈フェリカ〉」という非接触型のICカード技術方式を使って、電子マネーのチャージをしたのが始まりではないでしょうか。今から四半世紀くらい前の話で、FeliCaに対応したカードリーダーをUSBケーブルでパソコンにつないで、チャージをした記憶があります。それから、キャッシュレス決済は進化を続けています。最近ではETCカードを使って有料道路を通るときと同じように、キャッシュレスで給油ができるガソリンスタンドも出てきています。そこで今月は、今どきのキャッシュレス決済について考えます。
キャッシュレス決済の
主な5つの決済方法まずは、キャッシュレス決済の種類 から。キャッシュレス決済には、主に 次の5つの方法があります。
- クレジットカード決済
- デビットカード決済
- 電子マネー決済
- 二次元コード·バーコード決済
- 後払い決済サービス
クレジットカード決済は、ご存知のとおり、後払い方式のキャッシュレス決済です。最近ではクレジットカードを決済端末にかざすだけで、暗証番号の入力なしにタッチ決済ができるカードが増えています。カードに「」のマークが付いていて、店にも対応端末があれば、タッチ決済が可能です。
デビットカード決済は、クレジットカードと同じようにカードを使って決済する仕組みです。クレジットカードやキャッシュカードと一体化したデビットカードもあり、銀行口座から即時に代金が引き落とされます。口座の残高までしか使えないため、使い過ぎを防げるメリットがあります。
電子マネーはオートチャージで
残高不足も回避できる電子マネー決済は、交通系ICカードであるSuicaやPASMO、流通系のWAONやnanacoなどをはじめとするキャッシュレス決済方法です。カードが発行されることもありますが、スマートフォンに登録すれば、スマホをかざすだけで簡単に決済できます。
電子マネーは事前にチャージが必要で、チャージした金額の範囲内で支払いができます。あらかじめ、オートチャージの設定をしておくと、自動改札機やコンビニで支払いをする際などに、最低残高を下回っていれば自動的にチャージされます。例えば5000円を下回っていたら、5000円をチャージするといった設定にしておけば、残高不足を防げます。
事前チャージは不要ですが、QUICPayも電子マネーに含まれます。QUICPayもスマホを使った支払い方法で、クレジットカードと連動しているため、クレジットカードの限度額まで利用が可能。高額な支払いにも対応できます。
はたなか まさこ
ファイナンシャルプランナー。
新聞・雑誌・WEBなどに多数の連載をもつほか、セミナー講師、講演を行う。
「高齢期のお金を考える会」「働けない子どものお金を考える会」などを主宰。
『70歳からの人生を豊かにするお金の新常識』(高橋書店)など著書多数。