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6月1日グランドオープン!!

神戸須磨シーワールド

文=武田ちよこ 写真=合田慎二

オルカスタディアムで
幸せの水しぶきを浴びよう!
長年市民に愛されてきた神戸市立須磨海浜水族園が民営化され、6月1日、新たに神戸須磨シーワールドがオープンした。ここはオルカスタディアム、アクアライブ、ドルフィンスタディアムという3つのエリアとホテルから成り、子どもからおとなまで楽しめる観光スポットとして注目を集めている。

なかでも西日本で唯一のシャチ(オルカ)の展示とパフォーマンスが楽しめるオルカスタディアムは必見だ。ランとステラという2頭のシャチが、迫力のパフォーマンスを見せてくれる。

観客から大歓声が上がるのは、シャチが尾ひれを水面に叩きつけて大きな波を起こし、観客席にドバーッと水しぶきを浴びせるパフォーマンス。事前に購入したポンチョを身に着けているとはいえ、全身ずぶぬれになりながら、みんな大喜びだ。ジャンプした体が水面に落ちるときの水しぶきも厚みがあり、巨体が繰り出す迫力に目が釘付けになる。「シャチは知能が高いので、パフォーマンスの内容を毎回変えています。刺激を与え、シャチが楽しくパフォーマンスできるようにするためです」とスタッフが説明する。トレーナーがシャチの目を見ながら頭や体をなでる様子からは深い愛情が感じられ、シャチもその信頼に応えようとしているのが分かる。気持ちが通い合うさまを見ていると、こちらもほっこりした気分になった。

オルカスタディアム1階のビュッフェレストラン・ブルーオーシャンオルカスタディアムにもぜひ寄りたい。ここは21×2・7m のアクリル越しに、シャチが泳ぐ姿を眺めながら食事ができるレストラン。ビュッフェスタイルなので、仮に水槽から離れたテーブルでも、料理を取りに行くタイミングで存分にシャチが眺められる。

また、ここには世界初のシャチに関する教育ゾーンのオルカラボや、シャチの映像などが大画面で見られるオルカホールもあり、シャチを深く知ることができるようになっている。


アクアライブで多彩な生物の
パワーを受け取る
瀬戸内海からサンゴ環礁の海、ペンギンやアザラシなど、多様な環境と生物を展示しているのが、アクアライブ。入口ではごうごうと流れ落ちる滝に出迎えられ、ここから上流、中流、干潟、河口へと「水の一生」の展示が続く。

ローカルライフのコーナーでは、地元・兵庫や瀬戸内海の生きものたちを展示。瀬戸内海の浅瀬に生えている貴重なアマモや、地元の名物・くぎ煮でおなじみのイカナゴが泳ぐ水槽、人工的に渦潮を作る水槽もある。

なかでも人気があるのがマダコの水槽だ。スタッフによると、タコは縄張り意識が強いので、ここのように1つの水槽で20匹以上のタコを飼育している例は珍しいとのこと。水槽に吸盤をくっつけてじっとしていたり、ビヨーンと足を伸ばして泳いでいたりと、さまざまな姿のタコがいて、見飽きることがない。

幻想的なクラゲのコーナーや、サンゴ礁の浅瀬を再現したコーナーもあり、大型のエイやサメたちが悠々と泳ぐ1階の外洋の水槽の前では、たくさんの人がその美しさに足を止めている。さまざまな環境に生きる多様な生きものたちを展示したアクアライブには、生物のパワーがあふれていた。

(ノジュール2024年8月号からの抜粋です。購入希望の方はこちらをご覧ください。)

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