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50歳から知っておきたい「暮らしとお金」第12回

コロナショックに
正しく立ち回る
家計防衛術

文=大竹のり子 イラスト=平田利之

新型コロナウイルス感染症の影響で、私たちを取り巻く社会や生活環境は大きく変わりました。家計もしかりです。収入が減って困っていたり、この先、収入が減るのではないかと不安に思っていたりする方も少なくないかもしれません。あるいは、今回、想定を超える家計の危機に直面したことで、これを機にしっかり家計改善をしよう、貯蓄をしようと決意を新たにした方もいるでしょう。

そこで、最終回の今回は、歴史に残るウイルスの蔓延によって社会や生活環境が大きく変わるなか、どのように家計を防衛していけばよいのか、そのポイントをお伝えします。

まずは家計を把握するため
「家計の見える化」を
withコロナ時代の今、目の前の家計を守るためにまず必要なのは、家計を客観的に把握することです。いわゆる、「家計の見える化」です。このテーマについては第3回でも触れましたが、改めて基本を押さえながらwithコロナ時代の対策を考えていきましょう。

家計簿をつけていないのであれば、まずは、住居費、食費、交際費など、自分のお金の使い道を10種類の費目に分けてみましょう。次に、買い物時のレシートをおおよそ10種類の費目に仕分けて保管していきます(表を参照)。そして、月末に1カ月分のレシートを集計してみましょう。

レシートを集計することで、自分の家計のなかで何にどのくらい使っているのか、どの費目を使いすぎているのかなど、自分のお金の使い方の癖が把握できます。そうすれば、知らず知らずのうちに増えている「浪費」を発見し、家計改善につながります。

収入が減っていくかもしれない状況のなかでは「とにかく節約をしなければ」という気持ちになりがちですが、やみくもに節約するのはあまりおすすめできません。じつは、節約には正しい優先順位があります。節約は、固定費、そのなかでもできるだけ金額の大きなものを見直すことがポイントです。例えば、住宅の場合、住宅ローンの借り換えは手続きが煩雑ですが、金利の低い住宅ローンに借り換えることで総返済額を減らせる可能性があり、一度行えば節約効果がずっと持続します。場合によっては数百万円単位で節約をすることも不可能ではありません。そのほか、毎月の掛け金の多い生命保険の見直しを検討してもよいでしょう。家計を正しく把握したうえで固定費を見直せば、浮いたお金を貯蓄にまわすことができるでしょう。

また、特別定額給付金をはじめとした新型コロナウイルス感染症に関するさまざまな生活支援策や救済策が出てきています。

例えば、2020年9月からマイナンバーカードとキャッシュレス決済を連動させてポイントを付与する「マイナポイント事業」が始まります。マイナンバーカードを取得したうえで事前に登録をしておくことで、チャージ額または購入額の25%のマイナポイントが付与されます。2万円チャージするだけで上限である5000円相当分のポイントがもらえるのは非常に魅力的ですね。マイナンバーカードをまだ取得していない人は、今から準備しておくと手続きがスムーズです。

自治体でも、さまざまなセーフティネットがあります。例えば東京都の場合、光熱費や税金の支払い猶予、学校の授業料免除、緊急の貸付などを行っています。

正しい情報、知識を得て、今すぐできることから行動に移し、家計防衛を始めてください。

大竹のり子〈おおたけのりこ〉
1975年生まれ。出版社の編集者を経て2005年女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」を設立。
現在、講演やメディア出演などのほか、『お金の教養スクール』の運営を通じて正しいお金の知識を学ぶことの大切さを伝える。
『なぜかお金に困らない女性の習慣』『老後に破産しないお金の話』など著書多数。
ファイナンシャルアカデミー取締役。一般社団法人金融学習協会理事。
http://www.fpwoman.co.jp/

(ノジュール2020年9月号からの抜粋です。購入希望の方はこちらをご覧ください。)
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