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山中湖 花の都公園 [山梨県]

富士山とネモフィラの
美しき青の競演

文=大滝慶子 写真=杉山雄樹

富士五湖のなかで最大であり、また最も標高の高い位置にある山中湖。
都心より少し遅れてやってくる春は、富士山と花の競演が美しい時期です。
その絵画のような景色に出合いに、山中湖周辺を散策します。

広い花畑と雄大な富士山
そのすばらしい景色に感動
夏はリゾートとして、冬はダイヤモンド富士が見られる地として知られる山中湖。豊かな自然に恵まれ、バラ科のズミの大木群といった珍しい動植物も見られる。春先にはシカやリスなどがひょっこり顔を出すこともある。

富士五湖のなかで最も寒さが厳しいといわれる山中湖は、4月でもまだ氷点下になることがあり、春先といわれるこの時期もほんのりと冬の気配を残す。しかし、澄んだ空気のなかで見る湖は青く、富士山はくっきりと美しい。都心よりも少し遅れてチューリップや桜などの春の花が咲きはじめる時でもあり、花を求めて散策するのにはうってつけだ。

最初に向かったのは、山中湖随一の花スポット「山中湖花の都公園」。標高1000mの高原に広大な30万m²の花畑・農園エリアを有し、季節ごとにさまざまな花を見ることができる。最大の魅力は、なんといっても富士山が間近に見えること。圧倒的な存在感の富士山を背景に色鮮やかな花々が咲き乱れる美しさもまた格別で、写真撮影に訪れる観光客も多い。「今年は約12万本のチューリップが咲く予定です。赤やピンク、黄色、白など色の違うもの、また早咲きの品種と遅咲きの品種を植えることで開花時期をずらし、長い期間みなさんに楽しんでもらえるよう工夫しています」と話すのは公園管理スタッフの長田恵理〈おさだえり〉さん。見頃は4月の下旬ごろからだ。5月上旬ごろには、「清流の里レイクガーデン」エリアに植えられたネモフィラも見頃を迎える。まだ雪を残す富士山とネモフィラのブルーの競演が見事で、絵になる光景だ。

(ノジュール2021年4月号からの抜粋です。購入希望の方はこちらをご覧ください。)
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