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食う、寝る、入る
何もしない湯治で心もととのう

宝巌堂 栃尾又温泉【新潟県】

文=石井宏子 写真=飯田裕子

宿の周囲には商店も何もなく、チェックインしたら、後はただひたすらのんびり過ごすだけ。
温泉につかり、うたた寝をし、おいしいごはんを食べる……。
その繰り返しが、たまった疲れを癒やしてくれる温泉です。

2泊3日で生まれる
何もしない時間
忙しい日々が続き、楽しく元気に過ごしていたつもりだったが、ふと気が付くと、首も肩も背中もカチカチ、疲れているのによく眠れず、朝起きてもすっきりしない。これはもう、温泉の力を借りて心身のメンテナンスをするしかないと、2泊3日のプチ湯治へ出かけることにした。

同じ宿に2連泊すると、心と体の休まり方が格段に変わる。移動などの予定がない一日があると、気持ちのゆとりが全然違う。荷物も片付けなくてよいし、ただひたすらに、のんびり過ごせばよいというのは、湯治に欠かせない宝物の時間だ。

行き先は新潟県、栃尾又温泉。〝日本有数の含有量を誇るラジウム温泉〞として知られる名湯だ。開湯は奈良時代で、高僧・行基が山岳修行の途中に発見したと伝わり、湯治場となって1250年以上の歴史がある。今回の宿は宝巌堂。徳川時代に分家した、栃尾又温泉の3軒の宿のうちの一つだ。

JR上越線小出駅から路線バスに乗って35分ほど。終点で降りると「国民保養温泉地・栃尾又温泉」の看板が見えた。坂道を上り宿へ到着すると、女将の星智子〈ほしともこ〉さんが満面の笑顔で迎えてくれた。「館内の床は全て桐材を使っていますので、スリッパなしで暖かく過ごせますよ」と星さん。新潟産の桐材の床は、優しい柔らかさと温かみがある。

(ノジュール2023年1月号からの抜粋です。購入希望の方はこちらをご覧ください。)
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