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神奈川県葉山町で海街暮らしを体験
古くから別荘地として愛される神奈川県葉山町は、湘南の海に抱かれたのどかな街。
別荘のようなヴィラタイプの宿に滞在し、潮風を感じながらゆったりと過ごせば、葉山町の穏やかな暮らしを垣間見ることができます。
葉山町の暮らしを体験できる
ヴィラタイプの宿にステイ三浦半島に位置する神奈川県葉山町は、葉山御用邸をはじめ、皇族や政治家、文化人など名だたる名士が別荘を構えた歴史ある別荘地。海と山に囲まれた風光明媚な環境が魅力で、東京との二地域居住や移住先として人気を集めている。町内に鉄道網はなく、決して便利な場所とはいえないが、だからこそのんびりと穏やかな空気が流れている。都会のせわしなさから解放された安住の地として、これ以上の場所はないだろう。
三角屋根パンとコーヒーの店主・中澤一道・ゆか夫妻も、東京からの移住組。「毎日食べても飽きないパン」をモットーに、約20種類のパンやスイーツを販売する。庭に面した大きなピクチャーウィンドウやロッキングチェアが配されたイートインスペースは、大学で土木工学を専攻した一道さんが、設計士や内装屋さんなどその道のプロたちと協力して作り上げたもの。ゆかさんが学生時代に思い描いた理想の店を実現したという。すべての商品はテイクアウト可能だが、せっかくならくつろぎの空間でコーヒーを片手に焼きたてのパンを味わいたい。
葉山町は源頼朝により鎌倉幕府が開かれた後、武将や府内要人の保養地として愛されたという歴史をもつ。森戸海岸の南端に位置する森戸神社は、頼朝により創建されたと伝わる葉山町の総鎮守だ。心地よい潮風が吹き渡る境内からは美しい海岸線や雄大な海原が望め、天気のいい日には富士山も拝むことができる。土地の神様にご挨拶したら、路線バスで宿を目指そう。
TheCanvasHayamaParkは、静かな住宅地にたたずむ3棟のみの隠れ家宿だ。キッチンやダイニング付きのヴィラを一棟貸切りでき、まるで別荘のような贅沢な空間をひとり占めすることができる。近隣のスーパーで食材を買い込み料理を楽しむなど、当地の生活に溶け込んだ滞在がかなう。チェックイン後は、リビングでくつろいだり、チェアリングセット(3棟の一つ、Unkai‒雲海‒限定)を携えて海まで散策したりと、心の赴くままに過ごそう。
のんびりと海辺に憩い
三浦半島の美味を堪能日没時は、宿から歩いて海岸の散策に出かけよう。相模湾に面する葉山には、水平線に沈む太陽を望む夕日の名所が至る所にある。のどかな大浜海岸に、その北に広がる一色海岸と、穏やかな海岸線がどこまでも続く。2つの海岸の間には、小磯の鼻とよばれる小さな岬がある。芝生が広がる岬の先端まで進めば、夕日で茜色に染まった相模湾のパノラマを一望できる。
ディナーは一色海岸のほど近くにあるイタリア料理店、イル・リフージョ・ハヤマを予約した。オーナーシェフ・渡辺明さんも、葉山に魅了され移住した人のひとり。イタリア各地で約3年半修業し、東京・銀座の名店を経て西麻布でシェフを務めた後、葉山で独立開業。メニューは地物の旬の野菜、魚介、肉類とイタリアから届く食材で構成したおまかせコース。どんな料理がテーブルに並ぶかは、その日のお楽しみだ。
「近隣の港で揚がる新鮮な海の幸に、三浦半島の滋味豊かな野菜……。地元の自然の恵みを、葉山のゆったりとした空気の中で味わってほしい」と渡辺さん。ゲストの好みに合わせてオートクチュールのようにコースを仕立てるので、通えば通うほどに楽しめる。
翌朝は、ヴィラならではの朝食を楽しむ。前日に買っておいた食材でのんびり朝食作りというのもいいが、今回はTheCanvasHayamaParkの朝食プランをチョイスした。地元のお弁当屋さんが朝届けてくれるできたての朝食BOXを持って、公園でピクニックをすることに。宿から歩いて数分の神奈川県立葉山公園は、葉山御用邸と大浜海岸に隣接しており、海岸沿いにピクニックテーブルやベンチが点在している。早朝の大浜海岸は静謐な空気が漂い、前日の夕景とは異なる美しさを見せてくれた。穏やかな海を眺めながら朝食を味わう、贅沢なひと時を楽しんだ。