サクッと15分 京懐石の老舗が教える旬のおかず 第14回

創業85年の京料理店「木乃婦」のご主人に教わる旬の食材で作るおかず。
京の老舗の味を家庭で手軽に味わいましょう。

芝エビと銀杏と
さつま芋のはさみ揚げ

文=山口春菜(エディットプラス) 写真=鈴木誠一

サツマイモの甘みを生かした
食感が新鮮な秋の天ぷら
秋の味覚が食卓を彩るこの季節。髙橋さんが用意したメニューは、秋の定番のサツマイモと銀杏を使った天ぷら。「材料はいたってシンプルなので、ちょっと形を変えて、いつもとは違った食感や味わいを楽しみましょう」。

まずは材料の下ごしらえ。「はさみ揚げやかき揚げを作るときのポイントは、すべての食材が同じタイミングでベストの状態に揚がるようにすること。そのために材料の大きさを揃えておきます」。秋の深まりとともに甘さを増すサツマイモに焦点を合わせて、芝エビは半分に。11月になれば、銀杏もまるまる太って大粒に。そのままでは火が通りにくいので、こちらも半分にカット。

天ぷら粉は便利な市販のものを使用。「粉をまぶしてから溶いた衣をつけると、食材に衣が絡みやすいですよ」。大き目のスプーンにサツマイモを一枚のせ、芝エビと銀杏、さらにもう一枚のサツマイモを重ねたら、箸で軽く支えて油の中へ。表面が固まれば、箸を離しても食材はばらけない。「サツマイモを薄く切ることで、さっくりとした食感になるのが新鮮です。塩とレモンであっさりもいいですが、揚げたての熱々に醤油をジュッとたらしていただくのもおすすめです」。

作り方

  1. 芝エビの殻と銀杏の薄皮をむいて、それぞれ半分に切っておく。

  2. サツマイモはスライサーを使って、1・5㎜程度にスライスし、水で一度洗っておく。(スライサーがない場合は庖丁で切ってもOK)

  3. ボウルに水と天ぷら粉を入れて混ぜ合わせ、衣を作る。芝エビ、銀杏、サツマイモに天ぷら粉をまぶし、衣を加えてさっと混ぜ合わせる。

  4. 芝エビと銀杏を2枚のサツマイモではさんで、160度の油で揚げる。揚がったら塩を振って、お好みでレモンを添える。

京料理 木乃婦〈きょうりょうり きのぶ〉
電話: 075-352-0001
住所: 京都市下京区新町通仏光寺下ル岩戸山町416
営業時間: 12時~14時30分、18時~19時30分
定休日: 不定休
予約: 旬の会席1万6500円~2万7500円

(ノジュール2021年11月号からの抜粋です。購入希望の方はこちらをご覧ください。)
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