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老後に備えるあんしんマネー学 第23回

さまざまな情報が飛び交うなか、老後資金に不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
お金を上手に管理して、老後を安心かつ心豊かに暮らすための、備えのマネー術を紹介します。

少ない負担で暮らせる
ケアハウスをご存知ですか?

文=畠中雅子 写真=平田利之

さまざまな情報が飛び交うなか、老後資金に不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
お金を上手に管理して、老後を安心かつ心豊かに暮らすための、備えのマネー術を紹介します。

「ケアハウス』」という存在をご存知ですか?「ケア」という言葉が付いているので、介護を受けながら暮らす場所だとイメージする方も多いのですが、介護認定を受けていない60歳以上の人が暮らす住まいです。ケアハウスには「軽費老人ホームC型」という別名もあり、軽費という言葉が付いている通り、費用負担が抑えられた高齢期の住まいといえます。

自分には関係ない場所だと思っていても、知っておいて損がないのが、ケアハウスの存在。

そこで今回は、ケアハウスについてご紹介していきます。

住居費、3食込みで
7万円台から暮らせる
冒頭でご紹介した通り、ケアハウス(一般型)は介護認定を受けていない60歳以上の人や一人暮らしに不安がある人が申し込める高齢者の住まいです。1カ月にかかる費用は、居室代、生活費(3食の食事代や共用費)、事務費で構成されます。電気代や水道代は、部屋ごとに精算して加算され、冬期は暖房費が加算されるのが一般的です。居室代は地域によって、事務費は収入によって異なりますが、年金収入などが少ない方であれば、7万円台で暮らせるところがたくさんあります。年金などの収入が多い方でも、月に11〜13万円くらいで暮らせます。事務費の負担は、表をご参照ください。

入居時に支払う保証金は30〜50万円などの数十万円程度が一般的。中には、200〜500万円くらいの保証金を支払うことで、月々の負担を5万円台などに抑えられるケアハウスもあります。また都市部に限られますが、500〜1000万円といった有料老人ホーム並みの保証金が必要なケアハウスもあります。

入居後は実質
特養の入居待ちもできる
ここまでご紹介してきたように、ケアハウスのメリットは費用負担の少なさです。年金が少ないからと、節約を重ねて暮らすよりも、年金が少ない方こそ、ケアハウスに住み替えることで、生活コストを抑えられる可能性があります。持ち家に住んでいる方なら、ケアハウスに住み替えた後、自宅を賃貸に出すことも検討できます。家賃収入が入ると事務費はアップするものの、家賃収入によって使えるお金を増やせます。

将来の介護への備えという意味でも、ケアハウスへの住み替えはメリットがあります。介護認定を受けていないことが入居時の条件になりますが、入居後は要介護3くらいまでは、そのまま入居を継続できるケアハウスもあります。そして要介護3以上になると、特別養護老人ホーム(以下、特養)への入居申請が可能になります。元気な時に入居して、介護認定を受けた後も、特養への転居が決まるまで、ケアハウスで暮らす方法があるわけです。

また一般型のケアハウスは、介護認定を受けた後に入居申請はできませんが、介護型のケアハウスであれば、要介護認定を受けてから入居ができます。数は少ないものの、一般型と介護型を併設しているケアハウスを見つけられれば、自立時は一般型の居室、介護認定を受けてからは介護型の居室に移って暮らせます。

前述の通り、特養は要介護3以上にならないと、入居申請ができませんが、介護型ケアハウスであれば、要介護1から入居申請ができ、要介護5になってもケアハウス内で介護を受けながら暮らせます。ちなみに介護型ケアハウスは、65歳以上の人が申し込めます。

はたなか まさこ
ファイナンシャルプランナー。
新聞・雑誌・ウェブなどに多数の連載を持つほか、セミナー講師、講演を行う。
「高齢期のお金を考える会」「働けない子どものお金を考える会」などを主宰。
『ラクに楽しくお金を貯めている私の「貯金簿」』(ぱる出版)など著書多数。

(ノジュール2022年9月号からの抜粋です。購入希望の方はこちらをご覧ください。)
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